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まるで日本人監督が撮ったかのような作品に仕上がっていた。
非常にすばらしい出来であったけれども、C・イーストウッドは伝えたいことを明確にするために、そもそもの戦争の意味や、日本人が戦争を行う上でしていた事実は省くことにしたのだと思う。 ※戦略のための塹壕は日本人兵士のみが掘ったものではなく、朝鮮半島から連れてこられた数百人の人間が劣悪な環境下で働かされていたが、作中にはそのことは出てこない。「穴を掘る」ということが映画において1つの大事なキーワードになっているためためもあると思うけれど。(事実を伝えるストーリーのなかに、さりげなく組み込まれた脚本の完成度を高める為のすばらしい伏線。冒頭の西郷の奥さん宛の手紙のなかの台詞。) 以下ちょっとネタばれ 一番心をとらわれたのは、亡くなったアメリカ兵が肌身離さず持ち歩いていた手紙を、西が淡々と読むところ。異国の兵士の母親の書いた手紙で、日本兵達が自身の母や妻・故郷思い出す。特別な回想シーンがあるわけではないのに、兵士の表情ですべてが理解できた。あのシーンには涙が出た。「人はみな同じである」ということをあんなふうに心に響かせるシーンは凄い。 それから「靖国で逢おう」という有名な台詞は、靖国神社の隣にある武道館で見ていたせいか、より意味合いの強いものに感じられ重苦しい気持ちになった。 ----- ワールド・プレミアということで、C・イーストウッド、渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮が登壇し、舞台挨拶をしたが、その中で伊原さんの「人種は関係なく人は平等だ」というコメントが一番印象に残った。彼は日本人に帰化された方であると以前TVで自らおっしゃっていたが、そういう彼が日本人の役をこなし、誇りをもって挨拶している姿はすばらしかった。 日本の過去において、戦争という事実は変えられるものではなく、映画なかにある美しい部分だけではないということをよく知っておかなくてはならないと思う。その上で、この作品を見られたことをうれしく思った。 父親たちの星条旗を見てから足を運んでみたほうが、リンクしている部分があるのでよりよいと思います。 12月9日公開 オフィシャルサイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/ 硫黄島からの手紙 (監督 クリント・イーストウッド、出演 渡辺謙、二宮和也)ISBN : B000K4WO8C スコア選択: ※※※※
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